龍の標本
環境芸術学会 企画展「つながりと発見」制作展示作品。

かつての信仰を失いつつも未だ日本人の心の中で静かに棲まう龍。架空の存在である龍の本当の姿は、どのようなものでしょうか。
本学会展の会場となった茨城県には龍の逸話が多く、語られる人や場所によって様々に変化し、まさに想像の中で生き続ける多面的な存在です。この作品では、龍を荒々しい骨格のみで抽象化しました。皮や肉体といった具体的な部分は描かず、時代や人々の心の作用によって形作られるものとして表現しています。
テンセグリティ構造を一部取り入れながら、薄い布と細いフレームといった最小限の素材を用いて試作を重ねました。
膜とフレームが織りなす関係性や、光と影の複雑な絡み合いを通じて、鑑賞者に新たな「つながり」と「発見」を促す装置として、今回の企画展のテーマに寄り添った作品となっています。
年月 : 2024.12
寸法 : W1300×D1500×H1300(mm)
素材 : 布、棒
技法 : テンセグリティ
制作 : 蒲原凪・田羅 義史
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